デジタルサイネージとは?仕組みやメリット、導入のポイントまで解説
なんとなく便利そうと思ってはいるけれど、
●「どんな仕組みなのか」
●「導入には何が必要なのか」
●「実際どれくらい費用がかかるのか」
といった疑問を抱えている方も多いでしょう。
今回はデジタルサイネージの概要や仕組み、活用メリットや導入のポイントまでをわかりやすく紹介していきます。
デジタルサイネージとは?
デジタルサイネージは、ディスプレイやプロジェクターなどを用いて映像や情報を発信するシステムのことで、駅や商業施設、病院、オフィスなど多様な場所で導入が進んでいます。 紙のポスターに代わる「電子看板」として注目されており、コンテンツの更新が簡単なこと、また時間帯や曜日に応じた柔軟な情報発信ができることなどが強みです。
最近ではマーケティングツールとしての活用も進み、ただの掲示ではなく、見る人との双方向的なコミュニケーション手段としての役割も果たしています。
デジタルサイネージの主な3種類の仕組み
デジタルサイネージには、大きく以下の3つの種類があります。
●ネットワーク配信型(オンプレミス型)
●ネットワーク配信型(クラウド型)
●スタンドアロン型
この章では、上記をそれぞれ詳しく解説していきます。
ネットワーク配信型(オンプレミス型)
オンプレミス型とは、自社内に専用のサーバを設置し、そのサーバを通じてデジタルサイネージにコンテンツを配信する方式です。
情報の発信源をすべて社内で管理・運用するスタイルになります。
専用サーバはインターネットを経由して各拠点のディスプレイとつながっており、離れた場所でも一括して情報を更新できるのが強みです。
さらに、社内ネットワークの中だけで運用できるため、セキュリティ面でも安心感があります。
社外クラウドを経由しないため、機密情報を扱う金融機関や官公庁などでも選ばれるケースが多いです。
ただ、導入時にはサーバ本体の購入・設置費用のほか、管理・保守を行う人材の確保やシステム構築が必要になります。
初期費用が比較的高くつき、運用の手間もかかるため、コストとリソースに余裕がある企業向けの選択肢といえるでしょう。
ネットワーク配信型(クラウド型)
クラウド型は、インターネット上にあるクラウドサーバを活用し、そこにアップロードしたコンテンツを各拠点のディスプレイに配信する方式です。
最大の特徴は「手軽さ」と「拡張性」で、前述のオンプレミス型と違って自社でサーバを持たなくてもよく、クラウドの管理画面から動画や画像をアップロードするだけで、複数の拠点へ同時配信が可能になります。
例えば、全国に展開する飲食チェーンが、新しいメニューやキャンペーン情報を一括で切り替えたいとき、担当者が自宅や本部オフィスから一操作で全国のサイネージに反映できます。
初期費用もオンプレミス型に比べて抑えられるため、スタートアップ企業や中小企業でも導入しやすいのがメリットです。
スタンドアロン型
スタンドアロン型は、ネットワークを使わず、ディスプレイ単体で動作するもっとも簡易なサイネージシステムです。 具体的には、USBメモリやSDカードに保存したコンテンツをディスプレイに差し込むことで、その中の動画や画像が再生されるという仕組みです。
小規模な店舗やクリニックの待合室など、
●「頻繁に内容を変更しなくていい」
●「ネット環境が整っていない」
という場面で特に重宝され、初期費用も安く複雑な設定も不要なので、機械が苦手な人でも扱いやすいのがメリットです。
ただし、情報を更新するたびにメモリを入れ替える必要があるため、複数拠点に同じ内容を表示させたい場合は、1台1台に手作業で対応しなければなりません。
また、リアルタイムの情報発信や天候に合わせた表示切り替えなどは難しく、どうしても表現の幅に制限が出てしまいます。
デジタルサイネージはどのように構成される?
デジタルサイネージは、主に以下のもので構成されています。
●表示用ディスプレイ
●配信ソフト(CMS)
●セットトップボックス(STB)
この章では、上記のひとつひとつがどのような役割を担っているのか、わかりやすく説明します。
表示用ディスプレイ
デジタルサイネージで一番はじめに人目につくのが、このディスプレイです。
テレビとよく似ていますが実はまったく異なり、普通のテレビよりも明るく、長時間つけっぱなしでも壊れにくい丈夫なつくりとなっています。
駅や店の前にある大きな画面がデジタルサイネージに該当し、昼間でもはっきり見えるように光が強くなっています。
画面のサイズも多種多様で、見る場所や目的にあわせて最適なものが選ばれています。
屋外で目立たせたいときには大きめ、店内で商品の説明をしたいときには小さめが使われることが多い傾向です。
配信ソフト(CMS)
「配信ソフト(CMS)」とは、CMSの機能を活用して、動画・音声・記事・ライブ配信などのコンテンツをユーザーに届けるためのソフトウェアやプラットフォームを指します。
色々な用途に向いています。
●動画配信CMS:YouTubeのような動画プラットフォームを自社で構築可能
●ライブ配信CMS:セミナーやイベントをリアルタイムで配信し、アーカイブも管理
●教育系CMS:eラーニング教材を配信し、受講履歴や進捗を管理
セットトップボックス(STB)
セットトップボックス(以下STB)はテレビのリモコンのような役割を担う、手のひらサイズの小型ボックスのことを指します。
ディスプレイとインターネットの間に入り、どの映像をいつ流すかを決めてくれます。
STBは主にディスプレイの裏に取りつけられることが多く、このSTBにインターネットで送られてきた動画や画像が届き、それを画面に映してくれるというわけです。
デジタルサイネージを導入するメリット
「デジタルサイネージを導入したいけど、メリットがいまいちわからなくて、導入に一歩踏み出せない…。」と悩む方も多いと思います。
この章では、デジタルサイネージ導入のメリットとして、以下3つを紹介します。
●動画やアニメーションによる強力な訴求が可能になる
●リアルタイムでのコンテンツの自動切り替え
●クラウド型なら遠隔から複数拠点を一括管理ができる
動画やアニメーションによる強力な訴求が可能になる
紙のポスターは1枚の絵でしか情報を伝えられませんが、一方デジタルサイネージなら動画やアニメーションで商品やサービスを生き生きと紹介できます。
例えば新商品のCM動画を流したり、料理がおいしそうに盛りつけられるシーンを動きで見せたりすると、見る人の興味をぐっと引きつけられます。
さらにデジタルサイネージは音声も使えるので、目と耳の両方で伝えることができるのが紙にはない強みです。
夜でも明るく表示できるので、昼間より人目につきやすいこともあり、効果的な宣伝手段として人気が高まっています。
リアルタイムでのコンテンツの自動切り替え
時間帯や曜日、天気などの条件にあわせて、表示する内容を自動で切り替えられることも、デジタルサイネージならではのメリットです。
例えば、
●朝は通勤者向けの情報
●昼は学生向け
●雨の日には傘の割引情報
といった形で、その場にいる人たちにぴったりの情報をタイミングよく届けられます。
いちいち手作業でポスターを貼り替える必要がなく、画面の中だけで自由自在に内容を変えられるので、手間もコストもぐっと減らせます。
広告としても無駄がなく、注目されやすくなるでしょう。
クラウド型なら遠隔から複数拠点を一括管理ができる
クラウド型のデジタルサイネージを使えば、全国にある複数の店舗の画面を、本部のパソコンからまとめて操作できます。
例えば、東京から大阪や福岡のお店の画面に一斉に新しいキャンペーン情報を表示したいとき、現地に行かなくてもクリック一つで更新できる、といった具合です。
統一感のあるプロモーションがスピーディーに実現できるだけでなく、人件費や移動コストも減らせて効率的です。
チェーン店や多拠点展開の企業であれば、たいへん重宝する仕組みでしょう。
デジタルサイネージの価格はどれくらい?
デジタルサイネージは当然、紙の広告よりも大きな費用がかかるので、導入・運用ともに相場をある程度把握しておく必要があります。
ここでは必要な導入コストと、運用開始後にかかる維持費について、それぞれの目安と注意点をわかりやすくご紹介します。
導入にかかるコスト
デジタルサイネージを導入するには、まずはディスプレイや再生機器の購入、そして設置工事などの準備が必要です。
例えば、屋内用のディスプレイなら10万円~40万円、雨や風に強い屋外用だと50万円~300万円くらいかかります。
映像を表示させるSTB(セットトップボックス)は、おおよそ3万円~25万円ほどが相場です。
表示内容を管理するためのシステム(CMS)も必要で、こちらは毎月数千円から1万円くらいになります。
これらの組み合わせ次第でも全体の費用が変わってくるので、導入前の見積もりをきちんと取ることが大切になります。
運用にかかるコスト
デジタルサイネージは、設置したら終わりではなく、継続してコンテンツを更新する必要があります。
例えば新商品の告知やイベントの案内を映すために、映像や画像をつくる作業が発生したりします。
このコンテンツ制作は自分たちで行えばコストは抑えられますが、外部に頼むとおおよそ2万円~50万円くらいかかることもあります。
さらに、CMSの利用料など月々の管理費用も必要です。
デジタルサイネージを導入する際に意識したいこと
デジタルサイネージはただ設置すればいいわけではなく、いくつか意識してほしいポイントがあります。
ここでは導入前に意識しておきたい3つのポイントを、わかりやすく紹介します。
●横型と縦型それぞれの強みと弱み
●現在主流となっているディスプレイサイズ
●動画コンテンツの制作体制の整備
目的や設置環境に合った最適な構成を選ぶことで、伝えたい情報がしっかり届くサイネージ運用が実現できるので、ぜひ参考にしてください。
横型と縦型それぞれの強みと弱み
画面の向きは、伝えたい内容や設置する場所によって適した形式が異なります。
例えば縦型ディスプレイは、歩行者の目線に自然と入りやすく、入口の横などに置けば看板のような効果が期待でき、さらに狭い場所でも邪魔にならず見た目もスリムです。
一方、横型ディスプレイは情報の表示面が広いため、画像や動画を余白なくキレイに見せたいときに向いています。
長い通路やカウンター上など、高さに制限がある場所にもピッタリです。
それぞれの強みを活かすには、
●どんな人がどの方向から見るのか
●どういう情報を届けたいのか
考えて選ぶことが大切になります。
形の違いひとつで、伝わり方は大きく変わってくるものです。
現在主流となっているディスプレイサイズ
サイネージを設置するうえで、画面のサイズ選びもとても重要です。
最近人気なのは32~75インチのワイド型で、中でも50~75インチの大型縦型は街中の屋外看板でよく使われています。
また、現在では室内では40~50インチ、店内POP用などには10~20インチの小型タイプがよく用いられています。
ちなみに「インチ数=画面の大きさ」と思いがちですが、これは対角線の長さを示しているので、縦横比が違えば表示サイズも変わります。
インチ数でいうと現在は16:9が主流で、広く見せたい映像に向いています。
●設置場所が屋内か屋外か
●どのくらい離れた場所から見るのか
●表示する内容は文字か映像か
など、目的に合わせたサイズ選びにこだわるようにしてください。
動画コンテンツの制作体制の整備
デジタルサイネージは動画も表示できるのが大きな強みですが、その魅力を活かせるかどうかは「そのための映像を継続的に作れるかどうか」で決まります。
静止画をただ映しているだけでは、せっかくのデジタルサイネージが普通のポスターと変わらない存在になってしまいます。
動画には音や動きがあるぶん、見る人の注意を引きやすく、情報を短時間で伝える力も強いです。
しかし、一度きりの動画で終わらせず、季節や時間帯に合わせて内容を更新できる体制を整えておかなければなりません。
社内で担当チームを作ったり、外部パートナーに依頼したりなど、計画的にコンテンツを用意することで、デジタルサイネージの効果は大きく広がります。
まとめ
デジタルサイネージはただの電子看板ではなく、表示内容を映像や音声で動的に伝えられることで、人の目を引きつけ、情報をより深く・印象的に届けることができるツールです。
紙のポスターではできなかった、
●時間帯や天候に応じた表示切り替え
●遠隔地の複数店舗への一括配信
といった機能も実現でき、用途次第では紙には絶対に戻れなくなる、たいへん便利なものとなっています。
もちろんその分高価なものにはなるので、
●目的や設置環境に応じた構成
●伝えたい内容に合ったコンテンツ体制
をいかに整えられるかが、最大限に効果を発揮する鍵になるでしょう。
これからサイネージの導入を検討される方は、まずは「誰に・何を・どう見せたいか」を軸に、自社にとって最適な運用方法を考えてみてはいかがでしょうか。
- デジタルサイネージの導入をお考えの方へ
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- 自社に合った機器選定やデジタルサイネージシステムが分からない
- パッケージにとらわれず自由度の高いソリューションを選定したい
- 運用後のサポートも含めて委託したい
上記のようなニーズをお持ちの企業さまを含め、デジタルサイネージをご検討される場合は、三菱電機システムサービスへお気軽にご相談ください。サービスページを見る
この記事の監修者

